2005年11月13日日曜日

光悦村

昨日の雨は上がって、今日は、遠くに鳥のさえずりが聞こえる。
なんだか気持ちがいい。

京都に引っ越してくる前は、東京の高円寺に住んでいた。
住んでいたマンションは、目の前に環状7号線が走っていて、夏の暑い日には光化学スモッグの注意報が出るようなところだった。
今の生活環境とは、ずいぶんと違う。

今、住んでいるこの場所は、鷹峯(たかがみね)というところで、かつては、光悦村と呼ばれていたところだ。この光悦とは、安土桃山から江戸時代初期にかけて活躍したマルチ芸術家、本阿弥光悦という人の名前に由来している・・・らしい。

この本阿弥光悦の話は、いずれすることとして。
その流れを汲むのか?
今でも、この辺りにはさまざまな才能を持つ人たちが暮らしている。

と、こんな清々しい日の朝を一変させてしまう才能の持ち主、友人の声が聞こえた。かくして、僕は、現実に引き戻される。

そう、雨が上がれば、農作業ができる。
友人は、いくつもの農機具をトラックに積み込んで、少し離れたところにある畑に移動するのだろう。
大きな声で家族に準備をするようにと急かしている。

この季節、大根やカブラの収穫が始まっている。

大根やカブラのような根野菜は、ホウレンソウや水菜のような葉野菜と異なって、そのひとつひとつが重いから、収穫も大変な重労働だ。もちろん、白菜やキャベツのようにしっかりとしたものもある。しかし、鈍く光った粘土質の土から引き上げる根野菜は、収穫後に野菜についた土を洗い流すという作業が待っている。だから、ノンビリして作業をしていたら、あっという間に日が暮れてしまう。

実際、根野菜の収穫期間は、友人の家では、泥のついた根野菜を真っ白になるまで洗う作業が、毎日の日課になっている。そして、その作業は、収穫量に応じて時間がかかり、遅くなると深夜にまでなってしまう。

まあ、そういう事情もあって、友人は、慌ただしく動いている。
ガタガタガタ。ガタガタガタ。

大きなかごをトラックに投げ込むと、そのまま運転席に飛び乗り、エンジンをかけるとすぐさま出て行っしまった。

うーん。

光悦村に静寂が戻ってきた。

そう。ここは、さまざまな才能を持つ人が暮らす処。

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