友人の家では、井戸水を使って野菜を洗う。
冬場、野菜を洗うなどしていると、井戸水に浸かった手を外に出したくなくなる。ずっと水に浸けていたい。それほど、井戸水は温かい。雪が舞い散るような季節になれば、こんな思いは、毎日のように感じる。
井戸水は、冬に温かく、夏に冷たい。
心地よく感じる井戸水は、土の中から滲み出した水である。
ならば、井戸水は、その土地に育った野菜にもおいしいのではないだろうか?。
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僕は、肌が強いのだろうか?これまで、肌荒れになったことはない。
野菜を洗うのに、長い間、手が水に浸かっていると、手がふやけてくる。そして、気がつくと、心無しか肌がカサついている。それでも、ハンドクリームなど浸けるなどしてほっておくと、翌日にはツヤツヤの肌になっている。
ところが、こういう問題は、人によって、水によってずいぶんと大差がある。
たとえば、多くの女性が、化粧水を使う。化粧水は、肌に合わなければ、肌荒れの原因になる。肌に合う水とは、とても大切になる。
友人は、海外で仕事をするようになって、かなり長い間、ずいぶんと肌荒れに悩まされたそうだ。理由は水。仕事柄、1日何時間もの間、水に触れている。日本で料理をしていた時にはならなかった手荒れが、海外では、ひどい肌荒れになってしまったらしい。肌が極端に弱いという訳でもないだろうに、水が違うというのは、そこまで大きな変化をもたらすもののようだ。
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これと同じことが、野菜にも当てはまる。野菜の肌に合わない水は、野菜の生育にも良くない。
野菜を育てるのに、赤錆が出るような水道水を与えるなどは論外らしい。野菜も『おいしい水』を欲しているのだ。
もっとも、『おいしい水』とは、単純にその成分だけではないように思う。
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野菜の場合、野菜が水を欲している時に水を与えてあげないと思わぬことが起きる。
たとえば、芋などの根野菜は、栽培している時には、少ない水でもよく育つ。生命力があるのだ、と思う。しかし、収穫した跡には、水が近くにあるとすぐに芽を出してしまうし、時には、腐ったりもする。このことに習えば、芋を保存するには、水を近づけなければよい、ということになる。
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トマトの原産地は、水があまり降らない乾燥した高地らしい。その為だろう。トマトは、雨などの水を極端に嫌う。葉っぱなどに直接水があたると、容易く病気などにかかってしまう。
友人は、トマトの収穫時期になると、「しばらく、水をやらずにいじめてやる」と言う。水を貰えなくなったトマトは、間もなく、喉が渇いた人と同じようになる。体の水分が減ることで、トマトの味は濃くなっていく。そこへ、水と一緒に肥料をやる。水を貰ったトマトは、水分をたくさん吸収しようとしてしているので、効果的に栄養を与えることができる。
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夏の暑い季節、収穫した直後の茄子は、とても温かい。強い日差しを浴びて、温かくなっているのだ。しかし、収穫した茄子を水洗いしてやると、茄子が生き生きとして見える。水を浴びて冷やされた茄子は、不思議なことだが、収穫した時よりも元気そうに見える。この理由についてはわからない。
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野菜にとって、水がなによりも大切なものであることは間違いない。しかし、野菜だって、水をおいしく飲みたいに決まっている。
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